フェレットを飼ってる方で、フェレットの調子が悪そうだけど、仕事だったり、通学だったりで、とりあえず様子をみて、動物病院にすぐに連れて行かない、いわゆる、様子見の時間を持つ方がいますが、少しでも普段と違うと感じたら、すぐに動物病院に連れて行ってあげてください。
はじめに
私は20年間フェレットのいる生活をしてきました。
その間、一緒に暮らしたフェレットは、1代目が9歳近くまで生きてくれて、最後は眠るように亡くなりました。
2代目は副腎腫瘍と診断され、4年半で亡くなりました。
3代目のフェレットが、IBDと診断され、インスリノーマと併発し5年半で亡くなりました。
今回は3代目のフェレット・グンテ(名前ですが、インスタグラムなどで、すでにご存じの方も多いと思いますが、ここではあえてグンテと呼ばせてもらいます)の発病から、1年間の闘病生活をもとに、フェレットに多い病気のIBDについて詳しく症状をご紹介します。
IBDとは
炎症性消化管疾患という胃腸に炎症が起きる病気で、慢性化してしまう事が多く、また完治が難しい病気です。
治療には早期診断と早期治療が不可欠です。
IBDの症状は悪化しなければ、私たちが確認できる症状がないので、気づいた時には、すでに悪化してる状態です。
悲しい事実なんですがグンテの症状に、私が気づいた時には、すでに深刻な状態でした。
フェレットは体が小さく1回の食事量も少なくて、5~6時間おきに、こまめに食事をする動物なので、食欲不振になって、数回食事をしないだけで、すぐに衰弱てしまいます。
更に嘔吐や、下痢をしまうと、体重は急激に、本当にあっという間に減少してしまいます。
グンテも1100グラムあった体重が、気づいた時には、870グラムでした。
体重が減少してしまうと、治療に耐えられるだけの体力を失ってしまいます。
IBDの症状
ここでは実際に、グンテにみられた具体的な症状と早期発見する方法もあわせて、ご紹介します。
今、あなたが心配しているフェレットちゃんをしっかり観察してください。
食欲不振
餌の量は出来るだけ計量して、その子の食べる量を把握していて、いつも減ってる量を確認してください。
減ってる量がすくなかったら、食欲不振の状態です。
嘔吐
ゲッと、食べたものを吐いてしまうのは、まさに嘔吐の症状ですが、食欲不振で食べてなく、吐く物が胃の中にない場合は、ギシギシと歯ぎしりをしたり、前足で上顎をひっかくような行動をします。
グンテは普段はしていなかった、ペットボトルを噛むという行動をIBDの診断のころから、食事の後に、するようになりました。
きっと 吐き気で苦しくてごまかす為の行動だったのかもしれません。↓
下痢
フェレットの元気な時の排泄物は手でつまんで持てるくらいの固さで、かりんとうのような形の棒状で茶色をしていますが、下痢の状態もいろいろで、白い粒粒が確認できる緑っぽい軟便だったり、黒っぽいタール状態の便の下痢もあります。
グンテは、普段の元気な時の便と明らかに違った便をしたので、便をとって、病院に持っていきました。
すぐに検査をしてくれるので、便は持参して獣医に見てもらった方がいいです。
グンテの便を顕微鏡で見せてもらったのですが、棒状の細菌が明らかに他の細菌とのバランスを崩していました。
とにかく、元気にしていても、食欲不振・嘔吐・下痢のいずれかの症状が確認されたら、すぐに動物病院に連れて行ってください。
グンテが下痢をした時は、水分補給に、OSー1を少しずつ与えました。
IBDの治療方法
食事療法
食事によるアレルギーによるものなので、今まで食べていたカリカリフードを見直して、ネコ用のアレルギー対策用フードに変更して、ダックスープというフェレット用の流動食をあたえていきます。
↓国産でフェレットに安心のフードです。
↓アレルギー対策用フード
グンテもそうでしたが、フードを変えるとなかなか食べてくれないので、シリンジを使って、強制的に食事をとってもらってました。
それについてはまた別に詳しくご紹介します。
薬の投与治療
抗生剤・ステロイド剤を飲ませたり注射したりしながら治療していきます。
グンテが、IBDを発症してからの、1年以上の間、ずっと薬を飲み続けてました。
副作用がでてきたら、免疫抑制剤や、胃腸薬もあわせて飲むようになりました。
グンテを初めて病院に連れて行った時の獣医さんの対応
持参した便の検査と、グンテの体を触るなどして、体中を目視と合わせて診察してくれ抗菌作用のある抗生剤の注射と食事療法の指導を受けて、薬をもらって帰宅しました。
まとめ
とにかく、食欲不振・嘔吐・下痢の症状が確認されたら、仕事を休んでも動物病院の診断を受けてくださいね。
誤飲して嘔吐したり、何らかのストレスが原因の場合、IBDでなく一時的な症状の場合もあるかもしれませんが、それは幸運な事と思ってください。
IBDは、早期発見・早期治療によって、その子の寿命を延ばすことができます。
またIBDはインスリノーマなどの他の病気と併発する事が多いので、症状の悪化も早く確実に寿命は短くなってしまいます。
不幸にも、グンテは、IBDとインスリノーマを併発してしまいましたが、適切な獣医の診断と治療と指導のもと続けた闘病生活のおかげで、グンテが倒れてから、1年以上も一緒に過ごせました。
あなたと、あなたの可愛い小さな家族であるフェレットちゃんとの生活が長く続けられるためにも、その子の毎日をしっかり観察して、適切な対応をとってあげてください。
もしフェレットがIBDなら、また他の病気にかかってしまったら、1~2日の短い期間であっという間に悪化してしまい、様子見をして、治る事はありません。
心から、あなたの大切なフェレットちゃんの健康を祈ってます。
最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。